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3年働いてわかった外資系社内SE(情シス)の仕事

3年働いてわかった外資系社内SE情シスの仕事
SE転職相談員
だいご

こんにちは!SE歴15年以上、SE転職相談員のだいご(⇒プロフィールはこちら)です。

SE転職を考えているAさん

IT以外の会社にもSEの部署があって、そこで働く社内SEがおすすめと聞きました。
具体的にどんな仕事をするんですか?

SE転職相談員
だいご

情報システム部とかで働くSEのことですね。
実際に働いてわかった仕事の内容を紹介しましょう。
私もおすすめしているSEのひとつですよ。

社内SEが、どんなSEなのか一言でいうと、「自社の社内で使っているIT関連のものを運用、管理するSE」です。

社内SEは、情シス(情報システム)と表現されたりもします。

IT関連のものと表現しましたが、かなり幅広い範囲を網羅していて、具体的には次のイメージです。

ハードPC、コピー機、プリンタ、会議室のモニター、電話
システムPCで使うソフトウェア、クラウドウェア、社内システム(勤怠、会計、顧客管理など)

 

会社の規模や、業種などによっても、その守備範囲はまちまちです。

情報システム部として独立して社内SE専用の部署が設けられている会社もありますし、総務部の担当が日ごろの業務をやりながら、片手間でIT関連のものを管理している場合もあります。

基本的に会社の規模が大きくなるほど、専門部署やシステム専任者を配置していますが、小さい会社は、兼任となっている場合が多いようです。

しかし、昨今、業務のIT化が急激に進んでいるため、兼任では難しくなってきている状況です。

そのため、情シスや社内SEとして専属で人員を配置する会社も増えてきており、社内SE(情シス)が担う役割や、責任もかなり大きくなっているのが現状です。

というわけで、期待が高まっている社内SEについて、実際に働いた経験をもとに仕事の内容を説明していきます。

社内SE(情報システム)の仕事とは

SEと社内SE

SEといっても色々な職種があります。

SIerでの客先常駐SE、今回の社内SE、独立系ベンダーのSEというように大きく分けられます。

さらに、SEの中でも一般的にイメージされやすいプログラムを作る人をはじめとして、次のようにSEの種類がたくさんあります。

  • プログラムを作る人
  • ネットワークを作る人
  • サーバーを設定する人
  • PC設定をする人
  • ヘルプデスクでサポートする人

今回の記事で解説する社内SEは、SEの中でもかなり幅広い知識を必要とされ、実際に行う仕事の範囲も広いのが特徴です。

上で羅列したいろんなSEの仕事をすべて網羅するイメージです。

一般的なSEであれば、自分の担当しているシステムだけ把握していればいいのですが、社内SEはそうはいきません。

いろんな会社の社内SE

社内SEは、情シスとも言われ、各会社に所属するシステムエンジニアになるわけですが、所属する会社も様々です。

業務のIT化が盛んになってきている現在では、ITとは縁のない会社もシステムの導入などによって、IT化を進めています。

例えば、建築、土木系の会社であっても、社員管理や、営業支援をシステム化していることがあり、そのシステム部分を社内SEとして管理するようになります。

普段、何気なく使っているパソコンだって、普通の人は満足に使えません。

メーラーの設定、共有フォルダ、プリンタ、CADソフトなどなど、ITのプロフェッショナルであるSEがサポートしなければならないため、仕事の範囲は多岐に渡ります。

あなたにとっては、簡単なことでも、パソコンの知識がない人にとって、何をやるにもつまづくことばかりです。

そのため、社内SEとして期待されるスキルや仕事も多岐に渡ります。

社内SEの仕事内容

私は、日本各地で大規模なお店を運営している外資系企業で、店舗での社内SEをしていました。

その時に実際にやっていた仕事を参考に、どんな業務が対象になるのか説明します。

以下が実際に担当していた仕事内容の一覧です。

社内SEの仕事内容
①システム管理システム障害対応
システム機能追加
新システム構築
定期チェック
②社員用PC管理故障対応
アプリケーションのインスト設定
古いPCの入れ替え
PC購入と設定
③ベンダー管理問い合わせ
問題対応
機能追加
④情報収集システムの不満、改善点
他部署の動向
⑤予算管理予算作成と管理
⑥採用、退職対応メールアドレス等の準備
メーリングリスト管理
⑦年次停電対応ITシステムシャットダウン
立ち合い

社内SEの仕事詳細

色々な仕事がありますが、その詳細は次の通りです。

①システム管理

システムというように表現していますが、かなり広い範囲を表しています。
ざっと上げただけでもこんなにあります。

  • サーバー
  • 打刻システム
  • 社内LAN
  • 無線LAN
  • レジシステム
  • 在館人数カウンター
  • 在庫管理システム
  • 返品クレーム管理システム
  • お客様呼び出しシステム
  • 会議システム
  • 電話、FAX
  • モバイル端末
  • プリンター、複合機

これらのシステム管理を行う必要があり、管理するための知識が必要です。

中途で入社した最初の頃は、会社独自のシステムに慣れるのにすごく苦労しました。
今まで携わったことのない、小売業という業種だったこともあり、会社のそもそもの業務の流れもわかっていない0から(むしろマイナス)の仕事です。

とにかく同じ社内SEに聞きまくってなんとか覚えることができました。

「IT関係ないじゃん」と言われそうな、電話、FAXなども対象の業務に含まれていました。

社内でも「LANケーブルが刺さらないものは、社内SEとして管理しない」という話にもなりましたが、現実、SE以外の人は詳しくないので、結局、社内SEが管理する流れにもなりました。

何かトラブルが起きたときは、自分たち社内SEで一次解析、調査を行います。
社内SEで対応できないような問題になると、世界全体の店舗をカバーしているヘルプデスクや、ソフトウェアベンダーに相談するという流れです。

お店ですから、一番クリティカルな問題は、レジが使えないという問題です。
レジが使えないことによって、売り上げが落ちることは必至ですので、どんなトラブルよりも最高優先度での対応を行う必要があります。

私が働いているときにも、レジが使えないという問題は発生しました。。。
一次解析を行っても原因がわからず、ヘルプデスクに「これこれこういう状況でレジが使えない。」
と、問題の発生状況から、調査切り分けの状況まで説明して調査を依頼するわけです。

しかし、こういう時に感じるのは、『現場との温度差』です。

現場では、売り上げが落ちるかもしれない大きな問題なのに、ヘルプデスク側の対応が、非常にゆったりしているのです。

現場がヒーヒーいっているのに、平気でランチとかに行ってしまいます。

②社員用PC管理

私が働いていた会社では、社内SEが社員用PCの管理も行っていました。

SEをやっているような人にとっては、たいしたことない問題も、SE以外の人にとっては大問題です。

「文章が入れれない!」→IMEがカナ入力になってた。。。
「画面が横になった!」→スクリーンロックする時にCnrl+Del+矢印キーを押しちゃってた。。。
「パソコンの電源入らない!」→電源ケーブルが抜けている。。。

などなど、笑えるハプニングもたくさんあります。

時間に追われている中で、こういうハプニングで呼び出されるのは厳しいんですが、まぁ、簡単に治せて、めちゃくちゃ感謝されるので、許せる範囲内だったりします。

一人で100台以上のPCを管理するため、ちょくちょく何かが起きる。。。

また、PCといえば、やはり故障もあります。

長く使っていればいるほど、故障するリスクも増えますので、購入した時期や、使用環境を考慮し、予算取りをして、計画的に入れ替えをしていくということも重要な仕事でした。

③ベンダー管理

社内SEとして仕事をしていると、色々なソフトウェアベンダー(システム業社)を使います。

私の会社でも、自社で開発した社内システムもありますが、ベンダーに外注しているシステムもありました。

ベンダー製のシステムについて、問題が発生した時の連絡体制、システムへの機能追加、バグ対応など、ベンダーがしっかり対応しているか、管理する必要があります。

甘やかすとベンダーの対応もゆるくなりますので、時には厳しさも使い分けて、ベンダーがしっかり仕事をするようにしなければなりません。

④情報収集

準備

社内SEというと、もくもくとITシステムの管理をしていればいいかというと、そういうわけにはいきません。

「システムを使う部署の不満が溜まっていないか?」
「システムがもっとこうなったら業務が円滑に進むのに!」

といった不満と要望を、定期的にヒアリングする必要があります。

みなさん、忙しく仕事をしていますので、よっぽどのことがない限り、わざわざ、不満を言いに来たりしません。
「もっとこうしたい!」という要望についても同様です。

しかし、こういった不満や要望にこそ、会社として成長する機会が紛れていたりします。

要望を実現することで、業務の時間短縮につながり、余った時間をみなさんの仕事の時間に活かせることになり、ゆくゆくは会社の利益につながっていきます。

普段から、何気ない会話を交わすことによって、良好な人間関係を築き、なんでも言いやすい関係を作っておきます。

そして、定期的なヒアリングによって、こういった要望を引き出すことが大切です。

また、システムを改善することで、会社の利益につながった時は、要望を出してくれた人も評価されるようにアピールしましょう。
要望を出しくれた人も自分も評価されることで、今後も良い関係を築けるでしょう。

⑤予算管理

私が所属していた会社では、システム運用に必要な予算の管理を社内SEにまかされていました。

PCの保守や購入費用、通信回線費(電話、ネット回線、VPN)、サーバー保守費用などなど、年間にかかる予算を組んで、予算の中でやりくりをします。

毎年一回、年度末に予算を組む仕事が発生します。
来年必要な予算を組むんですが、お金を管理する管理部との戦いです。

外資系でしたので、とにかくコストにうるさく、管理部も予算を抑えることを部署のミッションとして推進しているので、お互いに言い合いになります。

日本会社だと、意外とゆるゆるで予算を組んだりしていますが(私が働いた会社だけかな。。。)、外資系は本当に予算を削ろうとしてきます。

管理部も、削ったことを実績として評価されるので、必死です。

「パソコンは3年で入れ替えるべき」と主張しても、「まだまだ、使えるし故障もしないから大丈夫」と言ってきます。

入れ替えないことで、発生するリスクと、会社としてマイナスになる部分を一生懸命説明して、納得してもらい、なんとか予算をゲットします。

⑥採用、退職対応

会社では、新しい社員の採用をしたり、逆に退職していく人もいます。
そういったときに、社内SEも仕事があります。

まず、新しい社員が入った時です。
新しい社員用のメールアドレスの発行、ドメインユーザーの追加、PCの準備といった仕事があります。
さらに、入社した社員に対しての情報セキュリティ教育も行わなけらばなりません。
「席を離れるときはスクリーンロックする」とか、コンピューターウィルスについての教育などを行います。

次に、退職する場合の対応です。
社員が退職する場合は、メールアドレスの削除やドメインユーザーの削除などの対応が必要になります。

⑦年次停電対応

店舗が入っている建物で年に一回、停電して点検があります。

停電というと、電気が使えませんので、事前にPCや、サーバー、ITシステムのシャットダウンを行っておく必要があります。

停電はたいていの場合、夜間に行われますので、停電が終わるまで待機して、停電が終わったら、サーバーの電源投入と、システムの復旧確認を行う必要があります。

夜22時頃から作業がITシステムのシャットダウンを行っていき、終わるのは翌3時頃というところです。
結構、体力的に大変な作業です。

まとめ

みんなで楽しく

というわけで、社内SEの仕事内容を解説してきました。

これらの仕事は、私が3年間、社内SEとして実際にやってきた仕事になります。

毎日の仕事のなかで、何が優先度が高くて、何が優先度が低いかというのを、判断して進めていきます。
やはり、何よりも優先度が高い作業は、障害対応です。

すぐに復旧させなければ、会社のビジネスに大きな影響を与えてしまいますので、何よりも優先して対応し、少しでも影響を少なくする努力をしなければなりません。

そもそも、障害が起きないように、定期的なチェックなどによって、未然に防ぐという考え方も重要になります。

また、担当する範囲が広いため、大変な部分もありますが、すべて自分で回しているという満足感と、ユーザーから直接感謝されるという点で、非常にやりがいのある仕事です。

今回の社内SEの仕事内容が、転職を考えているあなたの参考になるとうれしいです。

なお、社内SEについては次の記事も参考にしてください。

3年で課長に昇格!社内SEで成功する方法18SE15年以上(情報システム部の社内SEを3年)の経験から、3年で課長に昇進した時に気を付けたこと、成功する方法を18に分けて説明。実践すれば社内SEとして成功間違いなし!とにかく自分から動くことが大切!...
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それでは、楽しいSEライフを!

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