こんにちは!SE歴15年以上、SE転職相談員のだいご(⇒プロフィールはこちら)です。
公務員が気になるんですが、SEから転職するってありなんでしょうか?
うぅ~ん…。私は絶対にオススメしませんね。
公務員っていうと、安定しているとか、給料がいいとか、定時帰りとか良いイメージしかありませんよね。
私も20代の頃は「なんでSEになってしまったんだ…。公務員になればよかった…。」なんてことを、ずっと考えていました。
SE仲間と飲んでる時も、だいたい「公務員になりたい」話で盛り上がっていましたね。
残念ながら、
「公務員になりなさい」
「公務員は最高だよ」
と教えてくれる人が周りにいなかったですし、親も教えてくれなかった…。
そんな公務員への憧れもあり、実際に、公務員試験を受けたこともありますが、結果はダメでした。
倍率が高くて、試験も難しかったですね。
また、公務員といっても、地方公務員や国家公務員など色々な種類があり、それぞれ年収やブラック具合も違ってきます。
ブラックなところに転職してしまったら、またSEに戻るなんてことになりかねません。
あなたも公務員を考えているなら、これから解説するメリットとデメリットを総合的に判断して、後悔の無いようにしましょう。
SEが公務員に転職するメリット
まず最初に、SEが公務員に転職するメリットを解説します。
やはり一番のメリットは、あなたもイメージしている通り、安定している部分です。
SEが公務員に転職するメリット
- 給料が安定
- 異動や転勤がない
- 将来に不安がない
1. 給料が安定
なんといっても一番大きなメリットは給料でしょう。
どんなに仕事にやりがいがあっても、人間関係が素晴らしくても、給料が良くなければやる気は起きません。
私も外資系で仕事をしていた頃、管理職としてのやりがいある仕事を任されました。
しかし、辞令で提示された給料が低すぎて、一気にモチベーションダウンしたことがありました…。
では、実際にどのくらい違うのかというと、SEと公務員を比較した結果は下記の通りです。
月収 | ボーナス | 年収 | |
SE 40代 | 37.8万円 | 151.3万円 | 605万円 |
公務員 43.4歳 | 41万 | 164万円 | 656万円 |
参考URL
・https://heikinnenshu.jp/it/se.html
・https://www.jinji.go.jp/kyuuyo/index.html
40歳前後でみると、年収で50万近く差があり、公務員の方が高いことがわかります。
さらに高いだけでなく、安定しているというメリットもあります。
組織の業績によって、ボーナスが減額されることがなく、満額もらえることがほとんどです。
それに対して、民間企業のSEは、業績の影響で簡単にボーナスが減らされます。
業績が悪くて、1年間に1か月分しか出ないとか、全く出ないということもあります。
そうなると、年収で150万以上の差が発生します。
「公務員は給料の見直しで厳しくなってきた」と言われていますが、まだまだ、給料面でも魅力が高いと言えます。
2. 異動や転勤がない
2つ目の大きなメリットは、異動や転勤がないということです。
SEは、プロジェクトが終わる度に新しい部署やチームに異動になります。
部署だけの異動であれば、まだいいでしょう。
一番怖いのは、転勤や長期出張を伴った異動です。
勤務している地域に仕事がなくなると、地方から東京に、東京から大阪にという具合に仕事のある地域に出稼ぎにでる必要があります。
プロジェクトが2年、3年と長い間続く場合はいいですが、数か月という短いスパンの場合は、最悪です。
次、どこに飛ばされるかドキドキしながら仕事をしなければなりません…。
友達や、家族とも離れ離れ…。
こんなSEと比較すると、公務員は数か月で飛ばされることもなく、恵まれている素晴らしい仕事です。
国家公務員であれば、配属された仕事によっては、全国を飛びまわる場合もありますが、地方公務員であれば、そういった状態も避けられます。
3. 将来に不安がない
かつて日本は、終身雇用が当たり前の時代でした。
一流企業に入れば、一生安泰。
定年まで雇用が保証され、定年後は退職金と年金で悠々自適に余生を過ごせました。
しかし、今はどうでしょうか?
一部上場の名だたる企業でさえ、早期退職制度を使って、定年まで雇用するリスクを避けようとする時代です。
しかし、公務員であれば、不当に解雇されることもなく、適当に仕事をしていても定年まで安定して仕事することができます。
さらに、定年後のお金の心配もなく、安心して暮らせます。
大手企業と比較した場合、退職金の差はあまりありませんが、大きいのは年金の部分です。
民間企業の厚生年金と比較して、公務員の共済年金は、一か月あたり5万円以上高いと言われています。
厚生年金が毎月16万5000円に対して、共済年金は22万5000円くらいになるようです。
年間で60万円以上も差が出てしまいます…。
老後も安泰ですね…。
SEが公務員に転職するデメリット
では次に、転職するデメリットを解説しましょう。
こんなに素晴らしい公務員でも、当然、デメリットがあります。
SEが公務員に転職するデメリット
- SEとしてのスキル低下
- SE以外の部署に異動
- 給料見直しの影響がある
1. SEとしてのスキル低下
一番のネックは、スキル低下です。
あなたがシステムエンジニアとして働いて培った経験とスキルは素晴らしいものです。
その経験とスキルがあれば、どの職場でもSEとしてやっていくことができるでしょう。
しかし、公務員に転職することで、SEとしての経験を活かせず、伸ばすこともできなくなってしまいます。
公務員にも、社内SEのような部署が存在しますが、業務内容はというと、社内SEに毛が生えたレベルの業務となります。
専門職とは言い難いレベルの低い仕事をすることになり、ベンダーSEに業務を発注する側の立場になってしまいます。
その為、技術力でみても、仕様検討力でみても成長することは難しくなってきます。
だいご
SEに戻りたくても戻れなくなってしまいます…。
2. SE以外の部署に異動
次に挙げられるのが、部署の異動という問題です。
公務員の宿命といえるものです…。
公務員は1年置きに「異動」という脅威に晒されるわけですが、その時に、SEとは全く無縁の部署に異動させられる可能性があります。
公務員になる時点で、SEとしてのキャリアを捨てることを覚悟しているかと思いますが、ここは安定した生活とのトレードオフとなってしまいます。
公務員になるからには、「その地域を支えたい」「人々の生活を支えたい」ということに情熱を燃やし、その道を究めることがベストとなるでしょう。
3. 給料見直しの影響がある
今の世の中は、公務員に厳しい時代です。
不景気で給料やボーナスが減ると、目の敵のように公務員の給料が叩かれますし、それぞれの時代に合わせて給料が調整され続けます。
SEであれば、キャリアップしていくことで、給料を大幅に増やして行くことができますが、公務員だと決められた額面でしか増やせません。
増やせない状況で、さらに不景気で減らされる状況になってしまいます…。
公務員に転職する方法
そもそも公務員に転職するにはどうすればいいかというと、SE経験者の場合は民間経験者採用でのエントリーになります。
民間経験者採用とは、次の通りです。
対象者
民間企業で働いてきた人を対象にした試験となっており、自治体によって違うものの、所定期間以上の経験がある人を対象にしています。
試験内容
1次試験:教養択一・論文(課題式で職務経歴、経験などの論文)
2次試験:個別面接や集団討論など
実際の試験は、倍率も高く、対策が難しい論文もあって、かなり厳しいところです。
まとめ
というわけで、SEから公務員に転職することについて解説しました。
実は、一度、公務員になってしまうと民間企業への転職は厳しいと言われています。
なぜなら、公務員の仕事の進め方は、民間企業で通用しないからです。
公務員というと、「何も変えないのが一番」という思想が第一にあり、民間企業と全く違う考え方で成り立っています。
定期的に異動があるため、自分の任期の間は無難に仕事をこなし、バトンタッチしていくという繰り返しです。
「事なかれ主義」とよく言います。
その仕事の進め方に慣れてしまった人は、民間企業側でも採用を躊躇するようになります。
公務員に憧れてしまう気持ちもわかりますが、メリットとデメリットを比較すると、やはりSEとしての経験とスキルを活かしていくほうが、将来的に幸せになれます。
私も転職してSEを脱出したことがありますが、やはり、SEとしてキャリアアップしていくことが正解でした…。
だいご
あなたは、なぜ転職を考えていますか?
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もし、SEとしてやっていく自信がないというのであれば、自分にあったSEを探せばいいんです。
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